山下ミツ商店の山下浩希です。
映画「てんびんの詩」と竹本先生の講演で手のひらを返したように仕事(商い)に対する気持ちが変わった私は純粋にお客様に向って仕事をするようになりました。売り上げ前年対比、店舗内売り上げ構成比、競合店の売価・・・等、気にせず仕事をするようになりました。
季節は夏も終わった9月ごろ80歳近くになって未だ現役で豆腐作りをしていた祖母ミツが「疲れたから辞める」と言い出しました。それを聞いた私は「じゃ、俺がやるよ」と家業の豆腐屋を継ぐ決心をしたというか言ってしまいました。
9月末日付けでマルエーさんを退社し翌日から山下ミツ商店に入店(当時は株式会社でもなく個人商店で私は母の扶養家族扱い)しました。豆腐製造販売だけでなく酒類や生鮮以外の食品、お菓子や長靴まである田舎特有の何でも屋でした。
1日の客数数十人、売り上げも数万円、「これから俺はどうなるのかなー」「一人ぼっちは寂しいなー」等と思っていた翌年の夏、鶴来の高田醤油醸造元の高田良太郎さんが「金沢で商業界ゼミナールがあるから一緒に参加しない?」と誘ってくださいました。
「商業界ゼミナールって芝寿しの社長が運営委員長をした?・・・」「僕みたいな田舎の小さな店でも出席して良いんですか?」等、今思うとどうでも良いことを変に気にして少しためらってしまいました。が、高田さんが「そんな事気にしなくていいよ。みんな最初は小さかったんだよ」と熱心に誘ってくださり出席する事になりました。
ゼミまであと10日位に迫ったある日、高田さんから「ゼミの実行委員が足らないので山下君手伝ってよ」と電話がありました。ゼミ当日、何も知らず初めて商業界ゼミナールに出席するのにゼミの会場係の腕章を付けて記州陽子さんというお花屋さんを経営する美しい人の弟分になりお手伝いをしました。このお手伝いがきっかけで商業界石川県同友会にそのまま入会するのです。
つづく。
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